アスタキサンチンと眼。

 


アスタキサンチンという食品成分が、サプリメントやドリンク、化粧品などの原料として熱い注目を浴びています。

アスタキサンチンは、サケの切り身やイクラに含まれる赤色の色素。抗酸化力が極めて強く、アスタキサンチンの抗酸化力は、代表的な抗酸化ビタミンであるビタミンEの約550〜1000倍に相当するといわれます。

鮭・・・というとリジュランと言う美容注射も有名です。

さて、アスタキサンチンですが健康効用の研究が活発に行われており、すでに、抗炎症、動脈硬化抑制、ストレス抑制、糖尿病予防、発ガン抑制、目・脳・肝臓・皮膚の機能を高める、免疫を賦活(ふかつ)などが明らかになっています。

眼科的観点からいうと、眼精疲労の軽減と、糖尿病の合併症である糖尿病の合併症の軽減は注目すべき点でしょう。

サケの生殖に欠かせない色素成分のアスタキサンチンは、ヘマトコッカス藻と呼ばれる藻類を大量に培養することにより、大量に入手することが可能になりました。アスタキサンチンはサケが自ら作る色素成分ではなく、サケが食べた藻が体内に蓄積した結果です。

ヘマトコッカス藻を培養してアスタキサンチンを大量生産する技術が開発され、まとまった量のアスタキサンチンの入手が容易になり、アスタキサンチンがどのような機能を持っているか、経口摂取したときにどのような健康効用を発揮するか、という研究が進んでいます。f:id:mari1128riri:20200802104827j:plain

アスタキサンチンとは何かというと、、、、サケの生殖にとってなくてはならない成分です。サケは川を遡上するとき、浅瀬で強烈な紫外線にさらされ、悪玉の酸素である活性酸素が発生して、体がボロボロになりますね、大量に発生する活性酸素を消去して、サケの身を守るのがアスタキサンチンなのです。

サケはアスタキサンチンのお陰で、スタミナを温存しつつ産卵場所にたどりつくことができます。また、サケのもつアスタキサンチンの一部は、産んだ卵(イクラ)に受け継がれ、そのイクラは、アスタキサンチンの量が少ないと孵化しないんです。

 

アスタキサンチン、すごいですよね。

 

アスタキサンチンは、動植物界に広く分布していて、黄橙・赤・赤紫色を示す色素であるカロチノイドの一つで、カロチノイドといえば、ニンジンのカロチンとかトマトのリコピンがあり、いずれも、活性酸素の害を防ぐ「抗酸化作用」があるものです。アスタキサンチンは、悪玉酸素のエネルギーを熱に変えます。

多くの抗酸化物質は、自らが酸化されるという自己犠牲によって、活性酸素の害を防ぎます。でも実は、「酸化された抗酸化物質」の量が増えていくと、それ自体が活性酸素を生み出す原因物質になり、こうなった物質はプロオキシダントと呼ばれ、いわば“ババ抜き”のように、活性酸素の原因となる性質が手渡しされていくのです。

アスタキサンチンは、この“ババ抜き”とは異なる仕組みで、活性酸素に対して触媒のように働き、活性酸素の害のエネルギーを熱エネルギーに変える作用があります、つまり“ババ抜き”のババを、アスタキサンチンは熱エネルギーに変えて、放出してしまうのです。

アスタキサンチンの効用のうち、特に注目度が高まっているのが、目の機能を高める作用で、目に対する健康効用としては、眼精疲労を軽減する効果が確認され、1日12mgのアスタキサンチンを4週間摂取してもらったところ、眼精疲労の指標となる調節緊張時間が、3分の1に短縮されました。

この効用は、アスタキサンチンが目の血管に到達することによって得られます。目の血管は、脳の動脈から分かれているため、目に有効成分が到達するには、その前に脳の血管に入る必要があるが、脳の血管の入り口には「脳血液関門」と呼ばれる関所があり、ここを通過できる物質は限られており、アスタキサンチンは、この関所を通過できる成分です。

すでに、アスタキサンチン配合のサプリメントはいろいろなところから発売されていますが、富士化学工業のアスタリールは良いです。アスタリールは「眼精疲労の緩和効果」のトクホの取得を目指しています。これまでに認められた食品がないため、ハードルは高いが、安全性の確認に必要なデータの収集と、ヒトで効果を検証する“エビデンス”データの蓄積を進めている商品です。これまで蓄積された“エビデンス”をみても、サケの赤色色素、アスタキサンチンの市場拡大は確実。赤丸急上昇の機能性食品素材として注目しています。私もアスタリールは欠かさず飲んでいます。

当院で購入できますので、お問合せください。

 

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