眼瞼下垂とは

眼瞼下垂には先天性眼瞼下垂と後天性眼瞼下垂があります。

「後天性眼瞼下垂」について書きますね。

靴底を想像してみてください。毎日何年も履き続けると靴底は減っていきますね。まぶたを開く筋肉も、それと似ています。

後天性眼瞼下垂は、まぶたの支持組織(瞼板というコラーゲンのかたまり)とまぶたを持ち上げる筋肉の接着部分が弱まり、筋肉の動きがストレートに伝わらなくなる(=移動量のロスがおこる)ためにおこります。

眼瞼下垂の進行するスピードは違いますし、一生これに関係した症状がでないですむ方もたくさんおられますが、成人になればある程度は眼瞼下垂、あるいはそれに近い状態になっていると理解してください。

眼瞼下垂が進むと筋肉の働きのロスが補えなくなった状態になり、上方の視界が狭くなります。顎を上げないと前が見えなくなり、もっと重症化すると指などでまぶたを引っ張り上げないと目が開かない状態になります。

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眼瞼下垂によってどんな症状がおこるか

眼瞼下垂では多彩な症状が起こりえます。

1.開瞼障害

「まぶたが下がってきた」「まぶたが重い」など。

2.肩・頚こり

まぶたが下がってくると、顎を上げて視界を得ようという動きが起こり、筋肉の緊張が強くなるために肩の筋肉に疲労が溜まります。

3.頭痛

頭蓋の中に異常がある頭痛を「二次性頭痛」といいます(「原因がない頭痛」ではなく、通常の検査では「原因が見つからない頭痛」であり、眼瞼下垂が原因である場合が多く存在します。

 その他 自律神経失調(ここでは交感神経の異常な興奮と沈静による異常)や気分障害、不安障害など

 

問題は そういった症状が 眼瞼下垂から起きていることに気が付いておらず放置されているパターンが非常に多いことだと思います。

眼瞼下垂を指摘すると 「そうです、すごく気になっていたんです。どこで治療したら良いか分からなくて悩んでいました!」という方から

「まぶた?下がっていますか?あまり気になってませんが、そういえば肩こりや頭痛が慢性的にあります。」という方もおられます。

女性の場合は前頭筋を使ってまぶたをあげようと努力するので額のシワを指摘しますと、「あらたやだ本当だわ。歳だからと思っていたわ、まぶたを治療したら良くなるの?」とか言われます。改善が見られますよ、というと多くの方が治療を望まれます。

こちらの方はまぶたの筋肉が衰えておられます。

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 肩が凝って、頭が痛いというこちらの方は 良く診察したらまぶたの筋肉はちゃんと上がっておられました。まぶたの皮膚が覆いかぶさっている状態です。もちろん、眼瞼下垂の手術の適応です。

お二人とも こんなにも努力して開瞼(目をあける)しようとしていらっしゃいます。

それは頭痛や肩こりが起こるでしょうし 非常にうっとうしい状態です。皆さん「歳だから仕方がないんんだな」と 我慢されています。

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まぶたのたるみも、眼瞼下垂も 治療をすることで視野がひらけて肩こりや頭痛が改善します。

 眼瞼下垂にも いろいろなパターンがありますので、まずはご相談ください。

おおたけ眼科