閃輝暗点と光視症

昨日は休診日で釣りで鯵(あじ)を釣ってきました。魚を捌くのが好きでして、今日の夕飯はなめろうと、アジフライにしようと思っています。お天気が良かったので日焼けをしてしまいました。もちろん飲む日焼け止め(Ublock・ヘリオケア)は飲んでいきましたが、このような時は私はビタミンC誘導体とトラネキサム酸のイオン導入をサラッとしておきます。イオン導入とはプラスとマイナスの電荷を用いて皮膚に栄養成分を入れ込んでいく美容施術で、化粧水や美容液を塗るよりもずっと浸透率が高く手軽に行えるのでおすすめです。飲む日焼け止めはHPの美容メニューに載っていますのでご参照ください。

 ブログを始めて数日なのですが、書きたいことが山ほどあって夢に見るくらいです。なのでブログネタは無限にあるのですが一つ一つ呟いていきたいと思います。

今日は閃輝暗点についてです。閃き(きらめき)、輝き、暗い点と書いて、「閃輝暗点(せんきあんてん)」です。突然、視界にギラギラ、ギザギザした光が現れてその部分が一定期間見えなくなるという症状があります。経験したことのない人にはピンとこないかもしれませんね。私は半年に一度くらい閃輝暗点を起こします。f:id:mari1128riri:20200618140309j:plain

この症状を経験された方は突然見え方がおかしくなったと感じ、驚いて眼科を訪れます。しかし、通常15~30分、長くても1、2時間で症状はおさまるので受診するころにはこの症状はなくなっています。片頭痛のある人の「頭痛の前兆」として閃輝暗点がみられることが多く、典型的には、その後に頭痛が出ますが、頭痛を伴わない方もいるようです。症状自体は、脳血管が一時的にけいれんをおこして、血流が悪くなっておこるとされていて、目の異常もみられません。

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ではなぜこのような症状が起こるかというと、過労やストレスなどによる緊張によって血管が収縮してしまうのがはじまりです。また、気圧の変化でこの変化が起こるとも言われていて、季節の変わり目などに症状が出るという方もいます。

血管が縮んで脳の一部分、特に物を見るために使う部分の血流量が低下して酸素不足になると、一時的な機能異常が生じて、ギラギラした光が現れてその部分が見えなくなるという症状がでるのです。その後におこってくる頭痛は、収縮した血管が拡張するために起こります。コーヒーなどのカフェインが良いといいますが、緊張性頭痛などには逆効果をもたらしますので、偏頭痛持ちの方は頭痛外来を受診し、お薬を処方してもらってください。頭痛がない方が良いと思いがちですが、頭痛を伴わない閃輝暗点を繰り返す場合は要注意です。動脈硬化脳梗塞様の症状であることがあるのです。高齢者の場合は特に注意です。そのような場合は脳外科などで断層写真を撮影して脳に病変がないかチェックしてもらいましょう。

閃輝暗点と混合されがちな眼の症状に光視症というものがあります。特に多いのが暗い部屋に入るとチカッ!と目の端っこに光が走ると患者さんはいいます。こちらは網膜が引っ張られて刺激を受ける時に起こる症状で、異常のないことも多いですが中には網膜に傷がついたり出血を起こしたりしてる場合もあるので眼科での眼底検査が必要です。

光視症のメカニズムをお話します。

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若い人では、硝子体は固くしっかりしており、網膜に接着していますが、加齢とともに硝子体は小さくしぼむように網膜から離れて、周りは水のようになってしまいます。このころには、硝子体は目を動かすにつれて、ふよふよと目の中でよく揺れるようになります。また硝子体には、特に網膜とくっついていた部分に、糸のような繊維があり、その影が見えるのが飛蚊症の原因で最も多いものです。このような変化は50-60代の人によく起こります。この硝子体が網膜から離れていく過程で、網膜を刺激して光視症を起こすことがあります。

老化現象・生理現象の一つなのでほとんどの場合、治療の必要性はないのですが、硝子体が縮んでいくときに、網膜を引っ張るような力が加わるため、網膜の血管が破れて目の中に出血を起こしたり、軟らかい網膜を破って網膜剥離になることもありますし、他の病気の症状のこともありますので、ぜひ眼科で眼底検査を受けてください。

閃輝暗点なのか光視症なのか分からない場合もご相談ください。脳外科への医療連携も行っておりますのでお任せください。

 

おおたけ眼科