土用入りです。

土用 - 自由が丘 おおたけ眼科 院長のひとりごと

昨日から土用入りしました。こよみでは、もう秋に向かいます。季節の変わり目です。体調変化や頑張り過ぎに気をつけてください。しかも今年は梅雨が長引いています。このところ身体の不調を感じやすい人が多いのではないでしょうか。

この時期は特に、のんびりして、マッサージしたりストレッチをして暴飲暴食に気を付けましょう。鰻を食べるのも良いですが、私はこういう時期はとにかく小食を心がけます。腹8分じゃなく、腹6分みたいな。

食べ過ぎ、飲み過ぎをやめ、腹6~7分で留めてください。冷や奴、そうめん、冷や麦などは最も湿を溜める食材ですので、たくさん摂らないように注意しましょう。ネギ、ミョウガ、ごま、紫シソなどの薬味をたっぷりと入れて召し上がることをおすすめします。甘いもの、米、牛肉等も湿を溜めやすいので多食は禁物です。

中医学ではこの時期は「湿邪(しつじゃ)」といって湿気の邪気による影響を受けやすいと考えます。

この「湿邪」は、身体の中に発生する「内湿(ないしつ)」と身体の外にある「外湿(がいしつ)」にわけられます。梅雨の時期は「外湿」が多いので身体の湿気「内湿」が出ていきづらい時期。水分を飲んでも出て行かない。肌はしっとりしてるのに、むくんでいるような状態。冷えると、さらに悪循環になります。

 冷たいものの一気飲み、水分の摂りすぎ、脂こいものの摂りすぎは、脾胃に負担をかけますので注意が必要です。

ハトムギの種子である薏苡仁(ヨクイニン)、赤小豆、蓮の葉などは薬用としても適するが、食用として粥やスープにするのも、梅雨や湿度の高い時期を乗り切るのによいです。話はそれますが、ヨクイニンは肌の水分代謝がよくして、余分な老廃物の排出がスムーズになり、肌に栄養が届きやすくなります。肌のターンオーバーを正常化します。またヨクニインには抗炎症作用や排膿作用もあり、湿疹などの肌荒れにも効果的で、様々な角度から肌をサポートし、肌の基礎力を底上げしてくれるのです。

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 食べ物や生活習慣で改善されないときはときどき、漢方の力を借りましょう。具体的な利水剤としては五苓散(ごれいさん)、胃苓湯(いれいとう)、苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)、防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)などが挙げられます。利水剤には分類されませんが利水作用を持つ漢方薬としては当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)、真武湯(しんぶとう)、小青竜湯(しょうせいりゅうとう)、苓甘姜味辛夏仁湯(りょうかんきょうみしんげにんとう)、桂枝加苓朮附湯(けいしかりょうじゅつぶとう)などが挙げられます。